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「融資が通らない」と諦める前に!銀行融資審査で高評価を得る7つの秘訣

「融資が通らない」と悩んでいませんか?実は、銀行融資審査で高評価を得るには、明確な7つのポイントがあります。

佐藤 真由美

元銀行員として10年間、数千件の融資審査を担当してきた私が断言します。融資が通らない企業の多くは、銀行が本当に重視している評価ポイントを理解していないだけなのです。

この記事では、銀行の審査担当者が実際にチェックしている「事業計画の説得力」「返済原資の明確化」「経営者の信用力」という3つの核心的な要素と、それらを改善するための具体的な7つの秘訣を詳しく解説します。

記事を読み終える頃には、あなたは銀行融資審査の仕組みを完全に理解し、次回の融資申請で高評価を得るための具体的な戦略を手に入れているはずです。

「もう融資は無理かもしれない」と諦める前に、まずはこの記事で紹介する改善ポイントを実践してみてください。

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🛡️この記事の監修者(運営会社・税理士による共同監修)

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資金繰り関連情報の総合的な監修を行い、正確で信頼性の高い情報提供を実現しています。

👤 東 岳夫(あずま たけお)氏
代表税理士 / 税理士法人ベンチャーパートナーズ総合会計事務所

平成15年税理士登録、同年「税理士法人ベンチャーパートナーズ総合会計事務所」を開業。「起業家支援」を自らの責務とし、「税理士はサービス業」をモットーに、数多くの企業のサポートを行っている。中小企業の資金調達や財務に関する専門的な監修を担当。
監修者プロフィール詳細(外部リンク)

目次

なぜあなたの融資は通らないのか?元銀行員が明かす3つの根本原因

多くの方が「赤字だからだ」「担保がないからだ」と表面的な理由で諦めてしまいます。
しかし、銀行員が本当に見ているのは、もっと根深い部分です。
審査のテーブルで、私たちが何を議論していたのか、その一端をお話ししましょう。

原因1:事業計画の「物語」が描けていない

「この新事業で、これだけの売上が見込めます。だから、お金を貸してください」

この言葉に、あなたの心は動くでしょうか。
おそらく、動きませんよね。
銀行員も同じです。

私たちが知りたいのは、単なる「儲かる見込み」という結果ではありません。
なぜ、この市場で勝てるのか。
競合と比べて、あなたの会社にはどんな強みがあるのか。
そして何より、なぜ「あなた」がこの事業を成功させられるのか。

その一貫した「物語」と、それを裏付ける具体的な数値計画がなければ、事業計画はただの願望リストにしか見えないのです。
私たちは、その物語の「実現可能性」を、虫眼鏡で覗き込むように厳しく見ています。

原因2: 「返済原資」の明確な提示ができていない

銀行が融資で最も恐れていること。それは「貸したお金が返ってこないこと」、つまり貸し倒れです。

だからこそ、私たちが最も知りたいのは、この一言に尽きます。
「貸したお金を、何で、いつ、どうやって返すのですか?」

決算書で利益が出ていても、それだけでは不十分です。
その利益は、本当に現金(キャッシュ)として会社に残っていますか。減価償却費など、現金支出を伴わない費用も考慮に入れていますか。

企業の心臓部であるキャッシュフロー。
その流れを「資金繰り表」という形で明確に示し、「このキャッシュフローの中から、毎月これだけ返済します」と提示できていないケースが、驚くほど多いのです。
返済の道筋が見えない相手に、安心してお金を貸すことはできません。

原因3:経営者個人の「信用力」に対する意識の低さ

「会社の融資と、個人の借金は別だろう」
そう考えているとしたら、それは大きな間違いです。

中小企業の場合、会社と経営者は「一心同体」と見なされます。
会社の成績表である決算書と同じくらい、経営者個人の「通信簿」である信用情報が重要視されるのです。

過去に担当したある企業のケースです。
事業計画は素晴らしく、将来性も感じられました。
しかし、審査の最終段階で、経営者個人のクレジットカードやカードローンで複数の延滞記録が見つかったのです。

その瞬間、審査室の空気は一変しました。
「ご自身の資金管理ができていない方が、会社の大きなお金を正しく管理できるだろうか?」
その懸念を払拭することはできず、結果として融資はお見送りとなりました。

個人的なローンの延滞や、税金の滞納。
それらは、あなたの「誠実さ」や「管理能力」に対する、静かな、しかし非常に重い警告として受け止められるのです。

なぜあなたの融資は通らないのか?の図解

銀行融資審査で高評価を得る7つの秘訣【実践チェックリスト】

では、どうすれば銀行からの評価を高めることができるのでしょうか。
ここからは、あなたが明日からすぐに行動に移せる、具体的な7つの秘訣をチェックリスト形式でお伝えします。

秘訣1:事業計画書は「情熱」と「冷静」のハイブリッドで作成する

事業計画書は、あなたの会社の未来を描く設計図です。
そこには、創業動機や事業への想いといった「情熱というエンジン」が必要です。

しかし、それだけではただの夢物語。売上予測や経費積算といった「冷静というハンドル」がなければ、事業という車は前に進めません。

佐藤 真由美

特に、売上予測は「希望的観測」ではなく、具体的な根拠を示しましょう。

  • (例)飲食店の売上予測
    • 客単価(1,500円)× 席数(20席)× 回転数(昼1.5回、夜2.0回)× 営業日数(25日)

このように分解し、一つひとつの数字に「なぜそう言えるのか」という根拠を添えることで、計画は一気に現実味を帯び始めます。

秘訣2:「キャッシュは企業の血液」健全性を示す資金繰り表を提出する

私の持論である「キャッシュは企業の血液」。
この血液が滞りなく流れているかを示すカルテが「資金繰り表」です。

決算書が過去の健康診断結果だとしたら、資金繰り表は未来の心電図。
これからのお金の出入りを予測し、融資実行後に血液の流れ(キャッシュフロー)がどう改善されるのかを可視化するのです。

【資金繰り表(超簡易イメージ)】

  [収入]──────────┐
  売上入金:100万円 │
  融資実行:300万円 │
                    ▼
                  [あなたの会社]
                  (今月の収支)
                    ▲
  [支出]──────────┘
  仕入支払: 50万円
  経費支払: 30万円
  借入返済: 10万円

  結果:月初残高100万円 + (収入400万円 - 支出90万円) = 月末残高410万円

この表一枚が、「私たちは資金管理を徹底し、返済計画も万全です」という何より雄弁なメッセージになります。

秘訣3:自己資金は「見せ方」で評価が変わる

融資を申し込む際、自己資金は非常に重要な評価ポイントです。一般的に、融資希望額の2〜3割が目安とされます。

しかし、ただ金額があれば良いわけではありません。
そのお金を「どうやって準備したか」というプロセスが問われます。

融資直前に親族から一時的に借り入れた「見せ金」は、すぐに見抜かれますし、評価は最悪です。
それよりも、たとえ少額でも、毎月コツコツと貯めてきたことがわかる預金通帳。
これこそが、あなたの事業への本気度と計画性を伝える、無言の推薦状になるのです。

秘訣4:試算表は「早く、正確に」を徹底する

銀行から「直近までの試算表をお願いします」と依頼されることがあります。
これは、あなたの会社のリアルタイムな健康状態を知るための、いわば「抜き打ちテスト」です。

この依頼に対して、「税理士に確認しますので、2週間ください」と答える会社と、「承知しました。明日の午前中にはお持ちします」と答えられる会社。
どちらが信頼できるかは、火を見るより明らかです。

迅速かつ正確に試算表を提出できる体制は、経営管理能力の高さを示す絶好のアピールになります。
ぜひ税理士と連携し、月次で業績を把握する体制(月次決算)を構築してください。

秘訣5:設備投資は「費用対効果」を数字で語る

「新しい機械を導入したいので、500万円貸してください」
これでは、まるで子どものおねだりです。

銀行員を納得させるには、その投資が「未来の利益を生み出す金の卵」であることを、具体的な数字で証明しなくてはなりません。

  • (例)設備投資の説明
    • 「この新しい機械(500万円)を導入することで、生産性が30%向上します」
    • 「それにより、人件費が年間100万円削減でき、増産効果で売上が年間200万円増加します」
    • 「結果として、年間300万円の利益増が見込め、約2年で投資回収が可能です」

このように、投資対効果(ROI)を明確に語ることで、あなたの要求は「おねだり」から「戦略的投資」へと変わります。

秘訣6:銀行担当者を「味方」につけるコミュニケーション術

銀行担当者を「審査する敵」だと思っていませんか?それは大きな誤解です。
彼らもまた、良い融資先を見つけ、会社の成長を支援することを使命とするビジネスパーソンです。

ぜひ、担当者を「事業を共に育てるパートナー」として捉え、積極的にコミュニケーションをとってください。
良い時も、そして少し苦しい時も、正直に業況を報告する。
「こんな新しい取り組みを考えているのですが」と前向きな相談を持ちかける。

そうした地道な関係構築が、いざという時に「なんとかこの会社を応援したい」という担当者の気持ちを引き出し、強力な味方になってくれるのです。

秘訣7:経営者自身の「言葉」で語れる準備をしておく

最後の砦は、経営者面談です。
どんなに立派な書類を提出しても、その内容を自分の言葉で説明できなければ意味がありません。

佐藤 真由美

事業計画書は、あなたが主演・監督を務める映画の「脚本」です。
税理士やコンサルタントは、あくまで脚本作りを手伝ってくれる助監督にすぎません。

自社の強みと弱み、財務状況、そして未来のビジョン。
そのすべてを完全に自分のものとして把握し、どんな角度からの質問にも、自信と熱意を持ってよどみなく答えられるように準備しておくこと。
それこそが、経営者としての覚悟と信頼の証なのです。

それでも融資が難しい場合の次の一手

万全の準備をしても、様々な要因でプロパー融資(銀行が直接リスクを負う融資)が難しい場合もあります。
しかし、そこで道が絶たれるわけではありません。
次なる選択肢を知っておくことで、心に余裕が生まれます。

選択肢1:日本政策金融公庫を検討する

日本政策金融公庫は、国が100%出資する金融機関です。
民間の銀行とは審査の視点が異なり、創業支援や中小企業の成長支援に非常に積極的です。
実績が乏しい創業期でも、事業計画の将来性や経営者の熱意を評価してくれやすい、いわば「挑戦者のためのセーフティネット」です。

選択肢2:信用保証協会の保証付き融資を申し込む

これは、信用保証協会が「公的な保証人」となってくれる制度です。
万が一返済が滞った場合に、協会が銀行に代位弁済するため、銀行側のリスクが大幅に低減されます。
そのため、プロパー融資よりも審査のハードルが下がり、融資を受けやすくなります。
保証料の負担はありますが、事業を軌道に乗せるための有効な手段です。

選択肢3:補助金・助成金を活用して自己資金を厚くする

融資が「借金」であるのに対し、補助金や助成金は原則として「返済不要の追い風」です。
これらの資金を活用して、まず自己資金を厚くし、財務基盤を強化してから、改めて融資に挑戦するという戦略も非常に有効です。

例えば、埼玉県では「埼玉県中小企業人手不足対応支援事業補助金」など、地域の実情に合わせた独自の支援策が用意されています。
こうした制度をリサーチし、活用することで、事業計画のブラッシュアップにも繋がります。

よくある質問(FAQ)

最後に、経営者の皆様からよくいただく質問にお答えします。

Q: 赤字決算だと、絶対に融資は受けられないのでしょうか?

A: 必ずしもそうとは限りません。
一時的な要因(大型投資など)による赤字で、かつ具体的な改善策を示す事業計画があれば、融資の可能性はあります。
大切なのは、赤字の理由と今後の黒字化への道筋を、あなたの言葉で明確に説明できることです。
しかし、3期連続の赤字など慢性的な場合は、正直かなり厳しいのが実情です。

Q: 創業したばかりで実績がなくても融資は可能ですか?

A: 可能です。
特に、先ほどご紹介した日本政策金融公庫は創業融資に積極的です。
実績がない分、事業計画の実現性、自己資金の準備状況、そしてあなたのこれまでの経験こそが最大の資産になります。
前職での経験などを、どう事業に活かせるかを具体的にアピールすることが鍵となります。

Q: 消費者金融からの借入があると審査に影響しますか?

A: はい、大きく影響します。
これは、あなたの資金管理能力に対する「赤信号」と見なされます。
事業とは無関係の、特に金利の高い借入は、経営者としての信用を著しく損ないます。
融資を申し込む前に完済しておくことが強く望まれます。

Q: 面談では、どのような服装で行くべきですか?

A: 清潔感のある「堅実さという名の戦闘服」を意識してください。
スーツが無難ですが、業種によってはビジネスカジュアルでも構いません。
大切なのは、だらしない印象を与えないこと。
高価な時計や派手な装飾品は避け、信頼できる実直な経営者という印象を持たれるよう心がけましょう。

Q: 融資希望額は、多めに伝えた方が良いのでしょうか?

A: いいえ、絶対にやめてください。
根拠のない過大な希望額は、計画性のなさと見なされ、致命的な逆効果です。
見積書などに基づき、必要な金額を1円単位で正確に算出し、その積算根拠を明確に説明すること。
根拠ある数字こそが、信頼の証です。

まとめ:あなたの会社の通帳に、希望という名の数字を

銀行融資は、企業の成長を加速させるための、力強い翼です。
しかし、やみくもに飛び立とうとしても、良い結果は得られません。

佐藤 真由美

大切なのは、銀行という「風」がどちらから吹いているのかを理解し、ポイントを押さえた準備という「助走」をしっかり行うことです。

今回ご紹介した7つの秘訣、特に、

  • あなたの情熱と冷静さで紡ぐ「事業計画の物語」
  • 企業の血液の流れを示す「資金繰り表」による返済原資の明確化

この2つは、あなたの会社の評価を劇的に変える力を持っています。

融資はゴールではありません。
あなたの事業をさらに大きく成長させるための、新たなスタートラインです。

この記事が、あなたの会社の通帳に、未来への希望という名の数字を刻み込むための一助となることを、心から願っています。

さあ、まずは机の引き出しから電卓とペンを取り出し、来月の資金繰り表の作成から始めてみませんか。
あなたの挑戦を、心から応援しています。

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この記事を書いた人

はじめまして。「資金繰りベスト」ライターの佐藤真由美と申します。埼玉県さいたま市在住の45歳、中小企業の資金繰りと経営管理を専門とするファイナンシャルアドバイザー兼ライターです。

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